駅長篇(1964年)

CMエピソード

駅長篇/駅長篇 カラー版

 

昭和39年、東京オリンピックの開催に合わせて日本初の高速鉄道である東海道新幹線が開通した。『駅長篇』では、これに合わせて新幹線が田舎の駅を通過するアニメを作ったんだ。当時、国民の期待と関心を集めた新幹線に〝特急列車〟と、〝江戸むらさき特級〟をかけ、田舎者の駅長さんが登場するという、ほのぼのとしたCMだね。「江戸むらさき特級」は、従来品よりもかつお節とみりんで味にコクを持たせ、大人好みの味に仕上げた新製品。当時、日本酒の等級は、特級・一級・二級となっていたので、そこから特級をいただいたってわけ。

作った当初はモノクロだったが、大好評で、5年後の昭和44年に同じ内容をカラー化した。その後、国鉄が民営化してJRになった時、ある番組でこのCMを使おうとしたら〝小使いさん〟という言葉が放送禁止用語になってしまって放送できなかったっていうエピソードもあったね。