仙人篇(1971年)

CMエピソード

仙人篇/海外旅行篇

 

渥美半島の大根を塩漬けにして、歯応えのよい新しい漬物として「味付根菜」を世に送り出した。

『仙人篇』の元になったのは、久米仙人の有名な奇談。仙人が空を飛んでる時、下界の川で洗濯していた若い娘の太ももが目に入り、思わず見とれていたら、神通力が消えて雲から落ちてしまったという話だ。実は「コンサイコンサイ」という呪文は、録音の時にのり平さんがアドリブでひねり出したもの。すぐに巷で流行ったね。

この頃には海外旅行も庶民のものになり、「眼鏡をかけてカメラをぶら下げてたら日本人だ」ってジョークが出るくらい、日本人が海外に繰り出していた。今、中国人観光客が大勢日本に来てくれてるのと同じかな。そこで農協風のお父さんがパリへ行って、寅さん風になっちゃうって話を『海外旅行編』で作った。「花のらっきょか壜詰か」は、無声映画の頃の活動弁士の名文句「花の都はパリーかロンドンか、月が啼いたかほととぎす」からいただいたんだ。