八百屋お七篇(1976年)

CMエピソード

アリラン篇/八百屋お七篇

 

「キムチの素」発売当初は、漬けた白菜にまぶすだけですぐキムチになると訴求した。当時の日本ではキムチのことを朝鮮漬けと呼ぶ人も多かったので、朝鮮民謡のアリランを使った『アリラン篇』を作ったんだ。

次に、白菜だけでなくいろいろな野菜でもおいしいキムチが作れるということで『八百屋お七篇』を制作。『八百屋お七』は寺の小姓・吉三に惚れた少女の悲劇で、いろんな芝居の題材になってる話だ。CM中で、「真っ赤に燃えた私のキムチ」という部分で美空ひばりの当時の話題曲「真っ赤な太陽」を感じさせるように狙った。「うまいからくり」と言ってるのは、昔、縁日などにあった見せ物で、レンズをのぞくと中の絵が変わってその話を面白く説明する〝覗きからくり〟というのがあって、よく八百屋お七の話が上演されていたもんだ。ラストの「わっかるかなー?」は松鶴家千とせが当時流行らせていた言葉。いろんなネタが盛りだくさんの内容だね。